嬉野流について (3) 奇襲研究所〜嬉野流編〜目次1/3
定跡書を読む上で意識していることがあります。まずはこの記事を紹介します。
http://cixous5.hatenablog.com/entry/2016/08/17/115947
将棋を言語化すること、自分なりの目次を作成することを推奨しています。
これを参考に
奇襲研究所 〜嬉野流編〜
天野貴元著
を自分なりに言語化してみます。
まずはこの本の目次から
第1章 vs.居飛車
−第1節 基本戦略 1.2.3
−第2節 飛車先交換型 4.5
−第3節 飛車先不交換型 6.7.8.9
第2章 vs.振り飛車
−第1節 vs.中飛車 10.11
−第2節 vs.四間飛車 12
−第3節 vs.三間飛車 13
−第4節 vs.向かい飛車 14
1〜14と数字を振りましたが、これは著書の中で嬉野流側が有利になる進行を14パターンに区分してみました。
今回は1〜5について書いてみたいと思います。
1.飛車先の歩を交換してから棒銀で攻めてくるパターン。銀を攻めに使うと思いきやバックして飛車先突破を防ぐ。
2.角を転換して飛車のラインを狙ってくるパターン。まずは角をぶつけて交換する。さらに銀交換まで狙う。後手の角打ちに自陣角で対抗し、攻めはと金と成駒で寄せきる。
3.土下座の歩を見て四段目で飛車を下げないパターン。5筋の歩を犠牲に銀を繰り出す。カニカニ銀の形をつくり、角・銀総交換を狙う。終盤は我が道を行き、交換した角・銀を使って詰みを狙う。
4.飛車先の歩を交換してから端を狙ってくるパターン。端への垂らしには金を上がって端突破を封じる。そのまま左辺を金・銀のスクラム(著書ではテトリスと表現)で入玉を狙う。
5.飛車先の歩を交換し飛車を引き下げ、銀対抗の形を作ってくるパターン。角の転換を狙われているので、カニカニ銀出動。飛車を5筋へ、角も狙いのラインを変え、5筋に歩を叩いて玉周りを剥がしていく。
次回はvs.居飛車 6〜9のパターンを言語化していきたいと思います。