朝日杯将棋オープン戦 (3)高見−羽生戦
※この記事は1日目の対局結果が載っていますので、ネタバレが気になる方は注意してください!(2日目は現地に行けないので1日目のみです。)
引き続きレポートを続けていきたいと思います。
一回戦は高見五段−羽生竜王、糸谷八段−八代六段の組み合わせ。
●高見五段−羽生竜王◯
羽生竜王、藤井システム含みの四間飛車に対して、高見五段は急戦を匂わせ早めの▲5五角。羽生竜王は△6三銀での対抗策を取りました。
一転して駒組みが続き、高見五段は居飛車穴熊、羽生竜王は高美濃囲いに。
解説者の木村一基九段が、この手は・・・?
と苦笑いをしていたのが以下の図。
▲5五歩と仕掛けてきたのに対して、後手は駒組みしますよといった手ですね。銀冠に組む途中に相手が仕掛けてくるのは狙いの1つですが、仕掛けられてから銀冠に組むといった構想が、そう指すものなのかーという感じでした。
ただ木村九段も、羽生さんが指すならきっといい手なんでしょうと発言し、会場を笑わせてきました。
ちなみにですが感想戦で羽生竜王は、この局面で他に代わる待つ手が見つからなかったと仰っていました。
それから木村九段が絶賛していた手がこちら。
この香車は結果的に敵陣の桂・香・角を取る活躍をしました。王様から遠いところに打ったため、この局面では判断しにくかったのですが、やはりすごい構想で勉強になりました。
またこの手を指したいために直前に端攻めをしたこと、△4六歩▲同歩を利かしたことなどもよく覚えています。
高見五段も苦しいながら反撃。
△6五香と取ると▲8五桂で詰みです。本譜は△5三金とかわされてしまいますが、6五の馬を逃げずにここまで利かす手順はよく理解しておきたいなと思いました。
ここから詰み筋に。
高見五段の投了となりました。
感想戦は解説場の方に来てくれ、簡単に感想戦が始まりました。ポイントは駒組みが終わったあたりについて。
ベスト8の対局相手を伝えられ、若い相手が続きますが頑張りますと次戦に向けて話され、午前の部が終了となりました。
個人的には居飛車穴熊に組めて高見五段が不満なしという見立てでした。自分もよく分からないのですが、下図の局面くらいから後手に傾いたと適当なことを言っておきます。
今は先手を持って棋譜並べ中です。もう頭で並べれるので、大分調子がいいかも!