将棋の棋力向上へ〜山登りのように一歩一歩〜

将棋の棋力向上を目指したブログです。基本的には日々のメモ、目標を書いていきたいと思います。

嬉野流について (4) 奇襲研究所〜嬉野流編〜目次2/3

嬉野流について(3)の続きになります。

奇襲研究所〜嬉野流編〜の言語化シリーズです。

 http://mountain8.hatenadiary.jp/entry/2017/04/08/071631

 

 

目次を再掲します。
第1章 vs.居飛車
−第1節 基本戦略 1.2.3
−第2節 飛車先交換型 4.5
−第3節 飛車先不交換型 6.7.8.9

第2章 vs.振り飛車
−第1節 vs.中飛車 10.11
−第2節 vs.四間飛車 12
−第3節 vs.三間飛車 13
−第4節 vs.向かい飛車 14

1〜14と数字を振りましたが、これは著書の中で嬉野流側が有利になる進行を14パターンに区分してみました。
今回は6〜9について書いてみたいと思います。

 

 

6.対抗側が飛車先の歩を交換せず棒銀にくるパターンその1。嬉野流側は、棒銀に対して6筋から銀を繰り上げて受けようとするが、対抗側はその歩を角で取ってくる。

まず嬉野流側は角交換を狙う。その後、歩がなくなった6筋へ歩を叩く(▲6ニ歩)。浮き飛車で動きまわり、対抗側の飛車の可動域を狭め、嬉野流側は雁木を目指す。遠見の角の筋から銀得が確定し、先手優勢となる。

 

7.飛車先の歩を交換せず棒銀にくるパターンその2。先ほどの6筋の歩を銀で取ってくる。同じく角交換を狙い、嬉野流側の飛車先での攻防から角と飛車の交換へ。対抗形側はと金をつくるが、代わりに嬉野流側は成銀と角が玉の近くでプレッシャーをかけている。つるし桂の筋を狙いつつ、左右挟撃態勢となり必至をかけ、先手勝勢となる。

 

8.飛車先の歩を交換せず棒銀にくるパターンその3-1。6筋の歩を無視して棒銀を貫いてくる。対抗側の飛車先突破を銀上がり、金の移動、飛車の横効きでなんとか防ぐ。その後交換した銀・角を飛車先に打ちまくり、飛車を抑える。終盤嬉野流側の玉が三段目まで露出するが、角打ちの決め手が厳しく先手が優勢となる。

 

9.飛車先の歩を交換せず棒銀にくるパターンその3-2。対抗側の飛車先突破を一旦諦め、歩で拠点を作ってくる。6筋に位を取り、攻めの拠点とする。対抗側を歩切れに追い込み、龍と馬をつくる。終盤王手馬取りを決めつつ、2枚龍の厳しさから先手優勢となる。

 

 

■まとめ

今回は飛車先保留型で棒銀の攻めに対してどう対抗するかがポイントで、一手の価値が高い指し方を勉強してきました。

やはり強い方が受け方を試行錯誤されてきたのだなというのが伝わってきました。一目では指しなれないものもありましたが、何度も並べて理解できればライバルに差をつけれる指し方を身に付けれそうだなと感じました。